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2005/03/09

過去ログ 6

どうしよう。自作が進まない。そういう日は無理しないで人のお歌に触れましょう。
拾い終わったらきっと、1首ぐらい、詠めるかも知れないから。


010:線路 謎野髭男様
 韓国の青年轢かる線路ありイルボンサーラム(日本人)救わんとして
014:主義 謎野髭男様
 主義に生き主義に死するを理想とぞ思いしときもありけりしかな
この方のお歌は(拾い読みした限りは、ですが)どきっとする鋭い問いのような
ずんと胸に響く印象があります。

050:変 斉藤真伸様
 とりどりの変死ならべた実話誌のページをめくる人を待つよる
人待ちの時間つぶしに変死体・・・あまり会いたくない相手なのかも?と憶測。
変死体のインパクトで採りました。

051:泣きぼくろ 谷口純子様
 泣きぼくろあればみせてよ密密とまつげのしろき顔によりゆく
どきん。猫のいない光景の色気もまた佳し。

001:声 青野ことり様
 呼ぶ声にふり向けばただ風がゆき もの問いたげなミモザが揺れる
新鮮。香川県ではオリーブと並んでミモザを栽培しているとか。ちょうどこの時期、
ミモザ祭りではなかったかしら。私もミモザ使いましたが、数段上の輝きにやられた。

030:橋 斉藤真伸様
 この橋をわたる影あり夜の川に下弦の月が砕けて映る
下弦の月、いいですね。詠まれる情景としてはそれほど斬新でもないのでしょうが、
月の選びかたが好きです。上弦より消えてゆこうとする下弦の月の方が儚い。

002:色 春畑 茜様
 眼のなかに春はしずかにひらき出す印度孔雀の羽色をして
印度孔雀。いいです。極彩色と、国名の漢字表記が絶妙。

003:つぼみ 藤田健一郎様
 長槍の先煌めかす羅馬兵聖痕はまたつぼみの如し
また拾っちゃった。羅馬。そして聖痕。つぼみでこうきたか~と新鮮でもあり。

004:淡 岩井聡様
 淡雪がにじむ舗道よシベールよあの日曜日はなかったことに
どきっとする独白。こんな呟きが耳に入ったら、きっと、振り向いてしまう。

002:色 はぼき様
 焼き色を確かめながら裏返すサンマ一匹土曜日の午後
素朴に温か。こういうお歌にも、心揺らぐことがあります。サンマが1匹で独りを表現し
しかも地に足の着いた生活感を感じさせる。さりげないようで巧いと思います。


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コメント

Bettyさん

「どうしよう。自作が進まない。そういう日は無理しないで人のお歌に触れましょう。/拾い終わったらきっと、1首ぐらい、詠めるかも知れないから。」という例の最初に挙げていただいた、謎野髭男です。
御礼とともに、そのご判断の正しさにびっくりしたことをお伝えしたくて、書いています。
実は僕は短歌を詠み始めたのが今年の1月末という、全くの初心者なのです。歌心の狂い咲き老人の腰折れ詠み、というわけです。
偶々題詠マラソンを知って無謀にも参加し、気がついたら完走してしまったんです。
ですから、ぼくのようなヘタクソな歌でもご覧になれば、よしこれならば自分にもと思っていただけるんではないでしょうか。
しかも、完走したお蔭で、こうしてBettyさんや下のしのざき香澄さんのように、ご自分のブログに載せて下さる方までいらっしゃるのですから、励みにもなります。
Bettyさん、ありがとうございました。

http://kasumi25.jugem.cc

謎野髭男さん 2005
2005.03.09 Wednesday
2005

点々と春告ぐ色は濃かりけり水路の端(は)にぞ福寿草咲く

清兵衛の渾名となりてたそがれは淋しき翳を脱ぎ捨てにけり

韓国の青年轢かる線路ありイルボンサーラム(日本人)救わんとして

飼いおりしうさぎは鼬(イタチ)に喰われけり白き毛皮の骸(むくろ)残して

瓢箪に穴あけ張りし蜘蛛の巣よカクラバ・ロビの音割れさすは

竿竹の売り声流れ甦るアサリや金魚売り来(きた)る日々

畦に撒く泥を探ればピチピチと小鮒掌(て)に撥ぬかいぼり(掻き掘り)懐かし

投稿: 謎野髭男 | 2005/03/10 10:38

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