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2005/04/11

過去ログ44

061:じゃがいも 鈴木貴彰様
 ダマスカスナイフ鋭くじゃがいものついに芽吹かぬ表皮撫でたり
うわ、勘弁して。じゃがいもなんだけど、すごくエロティックに感じるのは発句のせい?
「芽吹かぬ表皮」が女の肌を連想させるんです。私の思考回路がそうなのか、
作者の意図なのか・・・って、きっと前者なんだけど。

004:淡 瀧村小奈生様
 ギタリスト見つめる少女ひざを抱え淡い耳たぶ透けてゆく夜
淡い耳たぶ、という言葉の新鮮さに惹かれました。薄暗いライブハウスや、
そこに集う少女や、ほのかな疑似恋愛のような憧れや・・・

033:魚 吉田貴美子様
 まがなしくみづから光る深海の魚は照らせり闇の水族
結句が特に美しいです。深海魚なんだから闇を照らすのは当然といえば
当然なのですが、「水族」としたところに、何かファンタジーの匂いを感じます。

059:十字  やそおとめ様
 鉤十字卍どもゑと相似たり歴史がなだれてゆく先の罌粟(けし)]
罌粟の花の禍々しさというのは、どこから来るのでしょうね。いわゆる
「栽培できない罌粟」ほど大輪で美しいのも、この花の宿命でしょうか。
結句で全体がほわっと染まる緊張感がいいです。

023:うさぎ 史之春風様
 うさぎってかわいかだけて思うとる? 騙されんばい噛み切ってやる
これは、方言の勝利でしょう。標準語に直しちゃうときっと
「うさぎってかわいいだけと思ってる? 騙されないぞ噛み切ってやる」
なんて平坦で味わいが薄くなっちゃう。お国訛りって本当に美しい。

002:色 花山周子様
 水溜まりにたまりてゆける服の色クロード・モネの夢の入り口
これがもし単に「モネ」だけなら、ここまで印象が強くなかったでしょう。
敢えて31文字の中に組み入れるフルネーム。シャネルを「ガブリエル・シャネル」
ガルボを「グレタ・ガルボ」とするように、フルネームを詠み込むのは、
その前がしっかり完成していないと字数的にも難しいのです。
ピカソなんてフルネーム並べたら字余りもいいところだし。
モネだからこそ出せるフルネーム、そして「印象派」の淡い色彩の強調。
このログから登場なさった花山様、今後が楽しみです。


今日は少な目のお持ち帰りかもしれません。
自作も停滞しているし、本店(Bar Betty's Blue)に至っては
ほとんど更新されていない状況です。
ちょっとは自分でも詠んでいかないと麻痺しちゃいそう。

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