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2005/05/24

過去ログ68

013:焦 日菜清司様
 パテシエは官能論を説きながらプリンに乳房ほどの焦げめを
すごく甘く仕上がっています。いや、乳首だったらどうしようかと思った。
乳房ほど、って想像力をかきたてられる。大きさか、甘さか、やわらかさか。

053:髪 飛永京様
 満ち潮になびく甘藻はジュゴンらがいつかなくした緑の黒髪
本当に緑の黒髪色ですね。ジュゴン=マーメイド=洋風の味付けなのに甘藻なのが
小粋なミスマッチとでもいうのでしょうか。これで洋と洋、和と和なら、
もっと印象がぼやけていたでしょうね。

018:教室 五十嵐正人様
 教室にワックスかけて学期末「先生、シゲが頭打ったよ」
すごく青いです。若さがはじけている括弧の中のありそうな台詞。
ワックスって、かけてすぐより油断した頃に滑るし。絶対誰か転ぶし。
教室のお題が新鮮なのは現役の学生さんでしょうか。

055:ラーメン 織田香寿子様
 湯を注ぎ三分の間(かん)思いおり即席ラーメン好きの叔母の死
偶然ですが今日、別のよみもので「個人追悼食事会」のコラムを読みました。
そちらは田舎の南仏料理店で、常連客で舌ガンで亡くなった個人のため
お気に入りだった料理をマスターが親しい人たちに振るまい個人を偲んだのです。
食べ物と追悼ってよく似合うんだ、とあらためてこのお歌で実感。
たとえそれが特別なものでなく、カップ麺だったとしても。

024:チョコレート 逢森凪様
 それ以上でも以下でもなくてチョコレート 食べてしまえばそれっきりだよ
苦い、というより乾燥しているチョコレート。淡々とした調子が印象的です。

090:薔薇 麻生智矩様
 背を抱く腕を傷つけてはさらに抱きしめられて薔薇が泣いている
もろ、ストライクゾーンど真ん中のお歌です。甘くて痛い。いい男の歌だわ~

027:液体 黒月秋哉様
 どこまでが君でどこから銀木犀 零れ続ける樹液体液
たとえるなら水銀のような質感をもった、不思議な世界に引きずり込まれます。
色の使い方とそれに似合う言葉を厳選した感じ。

035:禁 新藤伊織様
 何度目の失恋だろう麗しき禁止エリアが日々増えてゆく
これも、若々しいですね。青っぽい、というか水のような質感がある。
勿論失恋回数からも「初々しい」のではなく「青っぽい」のです。
禁止エリア=(かつての)思い出の場所、ですが、これが痛いのではなく
麗しいとしたあたりが初々しくなくwaterな所以かも。

自分が完走しちゃって、ちと寂しいのです。
そんな中、コメントを下さったり、こちらで選歌して下さる方もいて
あらためて「ひとりで走ったんじゃないんだなあ」と実感。
無論、私の歌は誰にも師事していないゆえ、すききらいがはっきり別れると
自分でもわかっています。「大嫌い」だと思っている人もいると思う。
そんな中で選歌して下さったりコメントを下さる皆様との出会いは
誰もが笑顔の中で出会うより、数倍も嬉しく感じられるのです。
皆さん、本当にありがとう。

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コメント

ものすごく遅いコメントで申し訳ありません。拙作「教室」を取り上げていただき、ありがとうございます。
大変に忙しく、題詠マラソンはしばらく休んでいたのですが、本日やっと完走しました。
ところで、僕は現役の学生ではありませんが、いろいろな所で教えていたりします。児童だった頃は、転んで頭を打っていた口です。

投稿: 五十嵐正人 | 2005/10/30 20:56

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