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2005/07/23

過去ログ85

062:風邪 仁村瑞紀様
 部屋によぶ口実だろうその風邪は 桃缶ひとつコンビニで買う
口実でも行く愛。ただし見舞いは桃缶なのが、おちょくり入っていて好き。

052:螺旋 常盤義昌様
 愛あらば…硝子のごとき階段の螺旋をのぼる薔薇の降るなか
ハードボイルド系の中の「甘さ」を持つ男の美学。降っている薔薇が、
思い人の仕業であるのか。
053:髪 常盤義昌様
組みふせば夕べの海のほのあかく汝がやはらかき髪はひろがる
「ほのあかく」の仮名遣いがエロティック。襦袢の緋や鴇色を思わせるのです。
組みふせる、という情熱も好き。

002:色 石川昌治様
 海に沈む夕陽金色撒き散らし何故だか君は蒼く透けてて
ちょっと位置をずらし、色彩を並べました。こちら、海は金色ですね。
後半がそれゆえいっそう危うげに青いのですが、金の光に透けるなら
もっと血色が良くないと、おかしいの?

022:弓 岩崎一恵様
 月は今宵しろがねの弓 わがゆめに鹿の顔持つ男あらわる
神話ですね。弓=月の発想は多かった。でもここまで役者を揃えると
非常に独創的で際立ちます。鹿、欠かせません。

014:主義 美和知空様
 うふうふふうふうふうふふこうみえて裏切り主義の私の明日
前半の含み笑いに怖さがある。「こうみえて」と自称では見えないらしいのが
余計にこの含み笑いの怖さを増幅している。

047:大和 新藤伊織様
 蹴散らして蹴散らしてまた着ぐるみん大和の国にマンバ上陸
着てもいいんだろうけれどね、寝間着でお出かけはいけないな。

022:弓 瀧村小奈生様
 なんだって跳び越えられるポスターの少女からだを弓なりにして
ラコステのポスターがこの構造です。「天にある何か」を掴むイメージで
あの弓なってしなやかなジャンプが生まれたとか。

015:友 長谷川と茂古様
 ローズマリーを友にたはむれる日々はつなつの陽を蜥蜴は浴びて
前半、人間~と思いきやそうですか~蜥蜴様でしたの~
前半がすごくいいので、後半の流れにもう少しひねり・スパイスが欲しい

054:靴下 前野真左子様
 薄紅のフリルの靴下留めだつた <羨む>といふ最初の記憶
今で言う「キャットガーター」ですね。当時、長靴下を留めるには、必ずガーターが
必要だったのです。伸縮性がないから。誰かの美しいガーターに目を奪われ
「素敵」と思った少女時代。はじめての嫉妬でしょう。

089:巻 中村悦子様
 かの国を想えば透けてゆく身体 輪廻には巻き取られたくない
後半の強さと、前半の過剰なまでのフェード。どの国かいっそ明記すると
ふわふわの印象に血が通い、骨が生え、皮膚がついて「活き」ますね。
090:薔薇 中村悦子様
 薔薇の邪眼に射すくめられて二つ目の肋差し出す、俺だけのイブ
どきーん。いろっぽ。二つ目の肋骨、貰ったらどれほど嬉しいでしょう。

097:静 飛永京様
 寂しさは硝子の部屋の三人や二人静や一人静や
淡々と、寂しいものを並べただけ。それでも美しいのは二人静から
植物になっているから。人~花~花の流れが良い。

090:薔薇 M.東矢様
 別れゆくあなたの部屋に一輪のせめて黄薔薇の咲きますやうに
黄色を持ってくるところが憎い。それだけの憎悪とも未練ともつかぬ感情で
別れて別々になるのでしょう。


今日は、ここまで~
なんかペースがあがってくれないにゃ~

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