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2005/07/15

そして、奔放に

091:暖
 口吻は軽自動車の隙間にて暖気運転鳴らして 鳴らして

092:届
 背伸びして鼻先キスが届かない 屈んできてね 頬冷えてきた

093:ナイフ
 ナイフより爪が貴方を抉ります 浅い傷には情愛の 毒

094:進
 脱がされるための下着を買い換える恋が愛へと進化する繭

095:翼
 赦されぬ恋でそれでも愛しくて翼を手折り堕天使になる

096:留守
 幾度なく呼び鈴鳴らす君よ知れ居留守ではなく愛が留守だ、と

097:静
 待つ者のない部屋膝を抱いている愛することを知る静寂よ

098:未来
 夭折の従姉弟ふたりを見送りて愛は未来に誓えぬと識る

099:動
 もどかしく動かぬこころ責めてみる告白の持つ華やぎと罪

100:マラソン
 阻む者振り解き駆けるマラソンの至上の誇り輝いて、銅


以上で、私の題詠マラソンは完走となりました。
もっと早く更新したかったのですが、右肘を負傷しまして(汗)
だいぶ良くなりましたが湿布の御世話になっています。


短歌バトンでは、快く受け取ってくださった哲さん、
コメントを下さったkei様、謎野様、ありがとうございます。

ここで晶子ではないのですが、私の好きなお歌を紹介します。
 血と雨にワイシャツ濡れている無援ひとりへの愛うつくしくする 岸上大作
 珈琲の香にむせびつつものがたるわが恋がたり聴くひともなし 吉井勇
女性の視点で詠んだ晶子より、骨っぽさが魅力な2首でした。
特に岸上さんのお歌は、私の中のハードボイルド短歌の鑑です。

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